4日

先日、友人に「最近の映画では『９６時間』がなかなか面白かったよ。なんか、すごい、メチャクチャやなって思う…」
といわれたので『９６時間』を観て来ました。
観終わった感想…なんか、すごい、メチャクチャやな…って思った。
ちなみに上映時間は９３分間。
最近の映画にしては短いと思うのですが、短い分だけ、無駄が無いし軸も最初から最後まで全然ぶれなくて、面白かったです。
ちなみに、開始５分で泣きました。口元押さえて泣きました。
切な過ぎて泣きました。おとん…！！
ネタバレ感想
＞この映画の珍しいところって、本当に軸が一本しかたってなくて、しかも全然ぶれない所にあると思います。
本当に、最初から最後まで「父親が娘を助けに行く話」という一本。ひたすら、それだけ。
きっとこの作品を他の監督が撮ったなら、国家ぐるみの人身売買や麻薬を摘発して、女の子たち皆助けて…ってなるだろうところが、とにかく父親は娘だけを追いかけるし、娘を助けた後に他の子がどうなったとか、国家ぐるみの裏社会がどうなったとか、一切説明なく終わるわけで。
劇中で主人公は、娘を助けるために結構残酷なこととか非人道的なことを平気でやってのけてしまうけれど、その行為に関して「メチャクチャやりおる…」とは思っても、そこまで見ていて腹が立ったりとかしないのは、その主人公が“闇取引ダメ！ゼッタイ！”とか“国家の裏を暴くぜ！”みたいな大義名分なんて一切背負わず、ただ娘だけを一直線に追いかけているからなんだろうなあ。
この主人公を見ていて、凄い！カッコいい！とか、お父さんはヒーローなんだね！なんて爽快なことは思わないし、思えないけど、それでもきっと、娘にとっては自分を迎えに来てくれたこの父親が誰よりも頼もしく見えるだろうなあと思う。
本当に何も考えず、素直にハラハラして見れる映画だと思いました。
ていうか、むしろあんまり深く考えないほうが楽しめるんじゃないかなあと思ったり。
＜
更に私的な楽しみ方→この主人公は、グラハム・エーカー。
多分、グラハムは、父親になったらこんな感じになると思う。っていうか、私の頭の中の父親になったグラハム像ってこんな感じ。
ネタバレっぽい語り。
＞すっげえ娘を大切にしてて、とにかく心配しすぎな感じ。
危険な世界を知っているからこそだろうし…。
そして娘が誘拐でもされようものなら、とにかく他人なんて目もくれず、娘を助けるために我武者羅になってそう。
娘を助けるためならエッフェル塔でも壊してみせるっていうセリフは名言だと思う。
一瞬フラッグでエッフェル塔壊すグラハムの姿が…浮かんだ　orz　＜

ところで、映画の『変態村』と『９６時間』を見ると、フランスに一人旅なんて絶対するもんか！怖い！！ってなる。
あと全然関係ないけど、私はドイツ文学で『春のめざめ』と『車輪の下』の印象が強すぎて、ドイツ文学は男と男がキスするものだというイメージになっている。なんてこったい。